History

出典: mw_onsa

ONSA沿革

東京医科歯科大学には、生理学の勝木保次(文化勲章)、解剖学の萬年甫(藤原賞)、薬理学の大塚正徳(日本学士院賞)、精神医学の島薗安雄(国立精神神経センター初代総長)の各教授をパイオニアとする神経科学研究の伝統があります。数々の先達のおかげで神経科学研究の人員、環境は次第に充実し、1999年(平成11年)に大学院大学化されると同時に医歯学総合研究科内に認知行動医学系が組織され、引き続き脳神経精神診療科(神経内科、精神科、脳神経外科、麻酔科の4診療科により発足(2001年(平成13年)内規制定)、現在は心身医療科と血管内治療科が加わり6診療科体制で運営されている)が誕生しました。

このような背景のもとに、お茶の水ニューロサイエンス協会(ONSA)は2001年(平成13年)に医学部、歯学部、難治疾患研究所をはじめとする附属機関を含めた学内神経科学関連講座28講座の所属研究者とそのOB、OGを主体とする、150名の陣容で発足いたしました。講座の垣根を越えて相互交流を図り、研究と教育の発展に資することがその目的で、生理学の篠田義一教授が世話人をつとめました。

ONSAの具体的活動は年に一度の報告会と各種セミナーの開催が主なものでしたが、これらの活動を介した交流強化は2003年(平成15年)から21世紀COE「脳の統合機能とその失調」のスタートの基盤となりました。更に、研究面では2007年(平成19年)の脳統合機能研究センター(CBIR)の設立、教育面では優秀な若手研究者育成を目的とした2004年(平成16年)のMD-PhDコースの設立をはじめとする多様なキャリアパスの大学院課程の創設、基礎神経科学から臨床神経科学にわたる各分野が協力して行う統合型神経科学教育による学部教育改革など、数々の改革の原動力となってきました。これらは新しい分野横断的研究領域としての神経科学の成立という世界的な潮流と軌を一にしています。その成果は東京医科歯科大学において神経科学領域に限定されない、数々の全学的な制度改革へと取り入れられています。

CBIRの設立に伴い、以降世話人代表はCIBRのセンター長である水澤英洋教授(神経内科学)、ついで岡澤均教授(神経病理学)に引き継がれました。ONSAの活動は若手インスパイアシンポジウム開催や大学院特別講義の共同提案、各種セミナーの共催として引き継がれています。

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